【今の給料に満足してる?】鳶職の年収は嘘?求人票の裏側と「本当の手取り額」を増やす禁断の会社選び術

「鳶職は若くても稼げるって聞くけど、実際の手取りはいくらなんだろう?」

「求人票に書いてあった月収と、銀行に振り込まれた額が全然違って驚いた…」


これから鳶職の世界に足を踏み入れようと考えている方や、すでに見習いとして働き始めたばかりの方の中には、そんな疑問や戸惑いを感じている人も少なくないかもしれません。世間では「鳶職は高収入」というイメージが一人歩きしていますが、いざ給与明細を手にすると、想像していた金額との差にがっかりしてしまう。これは、決して珍しい話ではないのです。


多くの人が、求人情報に書かれている「月給30万円~」といった額面の数字だけを見て、自分の収入を判断してしまいがちです。しかし、その金額がまるごと手元に残るわけではありません。そこから社会保険料や税金などが引かれ、最終的に「手取り額」として私たちの口座に振り込まれます。この仕組みを知らないと、入社後に「話が違うじゃないか」という不満につながりかねません。


しかし、問題はそれだけではないのです。本当に重要なのは、給料から何が引かれるかだけでなく、会社によって「何がプラスされるか」が大きく違うという事実です。この記事を読めば、数字のマジックに惑わされることなく、あなたの頑張りがきちんと「手取り」として報われる、そんな賢い会社選びの基準が身につくはずです。




■ 【基本のキ】鳶職の給料の内訳と「手取り」の計算方法

給料への漠然とした不安を解消するためには、まずその仕組みを正しく知ることが大切です。あなたが受け取る給料が、どのような要素で構成され、何が引かれているのか。その基本を一緒に見ていきましょう。



・一般的な給与水準の目安

まず、鳶職の給与相場ですが、地域や会社の規模によって差はあります。ただ、一般的には経験やスキルに応じて日給が上がっていくケースが多く見られます。例えば、未経験の見習いであれば日給1万円前後からスタートし、経験を積んで一人前の職人になれば1万5千円~2万円、さらに現場をまとめる職長クラスになると2万円以上を目指せる、といった具合です。もちろん、これはあくまで一つの目安。大切なのは、あなたの成長を会社がどう評価してくれるかです。



・給料をプラスする「各種手当」

求人票に書かれている「総支給額」は、基本給だけではありません。あなたの頑張りやスキルに応じて、さまざまな手当が加算されます。例えば、決められた時間以上に働いた場合の「残業手当」、休日に出勤した場合の「休日出勤手当」は基本です。それに加えて、会社によっては特定の資格を持つ人に「資格手当」を支給したり、職長などの役職に就くことで「役職手当」がついたりします。こうした手当が充実している会社ほど、あなたの努力が給与に反映されやすいと言えるでしょう。



・なぜ額面から給料は減るのか?

総支給額から引かれるものを「控除」と呼びます。これには、主に「社会保険料」と「税金」の2種類があります。社会保険料は、病気やケガに備える健康保険、将来の年金のための厚生年金、失業したときに備える雇用保険などのこと。税金は、国に納める所得税と、お住まいの自治体に納める住民税です。これらは、万が一の時にあなた自身や家族の生活を守るための大切な費用なのです。一般的に、総支給額からこれらを引いた、おおよそ75%~85%が、実際に受け取れる「手取り額」の目安になります。




■ 要注意!あなたの手取りを左右する「会社ごとの違い」

給料の基本的な仕組みが分かったところで、さらに一歩踏み込んでみましょう。実は、同じように働いていても、どの会社に所属するかで手取り額、つまり「実際に自由に使えるお金」は大きく変わってきます。ここでは、会社選びの際に特に注目してほしい3つのポイントを解説します。



・日給月給制か、月給制か

鳶職の給与体系は、大きく分けて「日給月給制」と「月給制」があります。日給月給制は、1日あたりの給料が決まっていて、出勤した日数分をまとめて月に一度受け取る仕組みです。一方、月給制は、月の給料が固定されています。一見すると、どちらも同じように思えるかもしれません。しかし、建設業界では天候が大きく影響します。例えば、大雨で現場が休みになった場合、日給月給制ではその日の給料が出ないこともありますが、月給制なら収入は保証されます。どちらが良い悪いという話ではありませんが、毎月の収入を安定させたいと考えるなら、月給制を採用している会社は一つの安心材料になるでしょう。



・給料以上に大切な「福利厚生」

額面の給料だけでは見えてこない、生活の質を大きく左右するのが福利厚生です。例えば、会社が寮や社宅を用意してくれていれば、自分でアパートを借りるよりずっと安い家賃で住むことができます。その浮いた数万円は、まるごと自由に使えるお金になりますよね。他にも、家賃の一部を補助してくれる「住宅手当」や、現場までの交通費、食事の補助など、会社によって制度はさまざまです。こうしたサポートが充実している会社は、社員の生活を本気で考えてくれている証拠。結果的に、可処分所得を大きく増やしてくれる重要な要素なのです。



・将来の安心につながる賞与と退職金

目先の月収も大切ですが、10年後、20年後といった長い目でキャリアを考えるなら、賞与(ボーナス)や退職金制度の有無も必ず確認したいポイントです。賞与は毎月の給料とは別に、会社の業績や個人の頑張りに応じて支給されるもの。これがあるかないかで、年収は数十万円単位で変わってきます。また、退職金は、長年会社に貢献したことへの感謝のしるしであり、引退後の生活を支える大切なお金です。今はまだ実感が湧かないかもしれませんが、将来、家族を持ったり、自分の家を建てたりすることを考えたとき、こうした制度がいかに心強い支えになるか、想像してみてください。




■ 収入UPの王道。鳶職で手取りを増やすためのキャリアプラン


自分に合った会社を選ぶことは、安定した収入を得るための土台です。しかし、そこからさらに手取りを増やしていけるかどうかは、あなた自身の努力とキャリアプランにかかっています。鳶職の仕事が面白いのは、頑張りや成長が、年齢に関係なく収入という目に見える形で返ってくる点にあります。



・経験とスキルを武器にする道

鳶職のキャリアは、誰もが「見習い」からスタートします。最初は先輩の指示に従い、道具の名前を覚えたり、資材を運んだりといった基本的な作業が中心です。地道な仕事ですが、この時期に現場の空気感や仕事の流れを肌で感じる経験が、将来の大きな財産になります。そして、少しずつ仕事を覚え、一人でできる作業が増えていくにつれて、あなたは「職人」へと成長し、日給も着実に上がっていきます。最終的な目標の一つが、現場全体をまとめ、多くの職人を率いる「職長」です。職長になれば、責任が大きくなる分、収入も大幅にアップします。技術を磨き、経験を積む。このシンプルなプロセスこそが、収入を増やす最も確実な王道と言えるでしょう。



・資格が給料に変わる、確かな手応え

あなたの価値を客観的に証明し、収入に直結させてくれるのが「国家資格」です。例えば、クレーンで吊り上げた資材を安全に誘導するための「玉掛け」や、高さ5メートル以上の足場の組み立て作業を指揮するために必要な「足場の組立て等作業主任者」といった資格は、鳶職として働く上で欠かせません。こうした資格を取得することで、任される仕事の幅がぐっと広がり、会社によっては毎月の給料に「資格手当」として数千円から数万円が上乗せされることもあります。働きながら勉強するのは大変ですが、努力した分だけ、確実に自分の収入と自信に返ってくるのです。



・独立という大きな夢も

会社に所属し、職長を目指す道の他にも、十分な実力と人脈を築いた先には「独立」という選択肢もあります。いわゆる「一人親方」として、自分で仕事を取り、自分の裁量で事業を進めていく道です。成功すれば、会社員時代とは比べものにならないほどの高収入を得ることも夢ではありません。ただし、そのためには、優れた技術力はもちろん、仕事を見つけてくる営業力や、お金の管理をする経営能力も必要になります。まずは信頼できる会社でしっかりと腕を磨き、多くのことを学ぶことが、将来の大きな夢につながる一番の近道です.




■ 【モデルケース】手取り額で差がつく!優良企業に共通する3つの特徴


これまで給料の仕組みやキャリアについて見てきましたが、「結局のところ、どんな会社を選べばいいんだろう?」というのが正直な気持ちだと思います。ここでは、社員が実質的に豊かになれる、つまり手取り額で差がつく優良企業に共通する3つの特徴を、具体的なモデルケースとしてご紹介します。



・頑張りがきちんと報われる評価制度

優良な企業に多く見られるのが、評価制度がはっきりしていることです。「どんな技術を身につければ、いつ、いくら給料が上がるのか」という道筋が、社員全員に明確に示されています。例えば、スキルアップの段階をいくつかの等級に分け、「この資格を取れば次の等級に上がって、日給が1,000円アップする」といった具体的なルールが決められています。このような会社では、目標が立てやすく、日々の仕事にも張り合いが生まれます。自分の頑張りが正当に評価され、給与に反映されるという実感は、何よりのモチベーションになるはずです。



・社員の生活を本気で考える手当や制度

社員の生活を支え、実質的な手取りを増やしてくれる福利厚生や各種手当が充実している点も、優良企業の大きな特徴です。例えば、会社が清潔で快適な寮を提供してくれれば、自分で部屋を借りるのに比べて、毎月数万円の出費を抑えることができます。これは、給料が数万円アップするのと同じ価値があると言えます。ほかにも、家族がいる社員のために家族手当を用意したり、退職金制度を整えて将来の安心を支えたりと、目先の給料だけではない、人生のさまざまな場面を考えたサポート体制が整っているのです。



・「成長してほしい」という会社の想いが見える支援

社員の成長を会社の成長と捉え、スキルアップを積極的に後押ししてくれるのも、信頼できる会社に共通する点です。特に分かりやすいのが、資格取得支援制度でしょう。多くの優良な企業では、業務に必要な資格を取る際の受験費用や講習費用を、会社が全額、あるいは一部負担してくれます。これは、会社があなたの成長に「投資」してくれている証拠にほかなりません。「未経験からでも、一人前の職人になってほしい」という会社の強い想いが、こうした具体的な支援制度に表れているのです。


もし、こうした社員一人ひとりの成長と生活を大切にする会社で、自分の未来を築いてみたいと感じたら、一度、詳しい募集内容をのぞいてみてはいかがでしょうか。

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■ まとめ - 平均年収に惑わされず、あなたが本当に豊かになれる会社を選ぼう


鳶職の給料は、求人票に書かれた額面の数字だけでは、その本当の価値を測ることはできません。総支給額から社会保険料や税金が引かれた「手取り額」が基本になることはもちろん、そこからさらに、天候に左右されない安定した給与体系、家賃補助などの福利厚生、そして賞与や退職金といった将来への備えが加わって、初めてあなたの「実質的な豊かさ」が決まります。


世間の平均年収データや、目先の給料の高さだけに目を奪われないでください。本当に大切なのは、あなたがその会社で安心して長く働き続け、技術者として成長し、豊かな人生を築いていけるかどうかです。そのためには、「会社に選ばれる」という受け身の姿勢ではなく、「自分の人生を預けるに値するかどうか、自分自身が会社を選ぶ」という主体的な視点を持つことが何よりも重要になります。


気になる会社が見つかったら、面接の場でぜひ、給与体系や福利厚生について遠慮せずに質問してみてください。誠実な会社であればあるほど、あなたの真剣な問いに、きちんと向き合い、正直に答えてくれるはずです。その対話を通して、あなた自身が心から納得できる、最高のパートナーとなる会社を見つけてください。


この記事が、あなたの輝かしいキャリアの第一歩を踏み出す、ささやかな後押しとなれば幸いです。


仕事に関するさまざまな疑問や相談についても、いつでも扉を開いています。

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